折紙彗星

色々と書く

精一杯運命に抵抗(中3-3ヤ)

本拠地で2勝1敗。なんだかんだで3タテは防ぐスタイルの中日だが、ここで勝ち越しておきたかったことは言うまでもない。

引き分けが限界か

精一杯の試合に見えた。というかどの試合も精一杯なのだ。負けてはいるが。勝野は苦手とする立ち上がりに球速が出ず、ずるずると失点を許す。しかし2桁近い安打を浴びながらも、5回2失点に何とか抑える粘り強さ。これが勝野の持ち味だ。ベストな投球には程遠いし、内容もいいとは言えないだろう。しかし、勝野の精一杯だった。打線はもはや3点取られた時点で敗戦ムード漂う湿っぽさ。だが三ツ俣のソロとビシエドの2ランでなんとか同点まで持ち込んだ。結局4点目を取ることはできなかったが不調な中何とか引き分けに持ち込んだ。今の打線ではこれが精いっぱいだろう。

30手前の抵抗

今年、崖っぷちの状況で頑張っている選手と言えば、三ツ俣大樹だ。2014年にオリックスとのトレードで加入してから今年まで思うように結果を残せなかった三ツ俣。ファンの戦力外宣告予想では毎年のように名前が挙がるも、ショートを守れるという一つのアピールポイントだけでここまで生き残ってきた印象だ。だがそれだけで30まで生き残れるほど、プロの世界は甘くはない。石垣、根尾といった若手がショートを守れるため、京田、堂上のバックアップとしての役割が若い選手へと奪われていくのはそう遠くない未来訪れる。さらに、去年はショート守備の上手な土田が加入したことでアラサー手前の三ツ俣の立場は一気に危ういものとなった。

しかし三ツ俣は今年ついに開幕1軍の切符を手にし、阿部寿樹や京田の不調をきっかけに出番を増やした。2010年のドラフトでヤクルトが1位で山田哲人を取るか三ツ俣を取るか悩んだという逸話もあり本来ならば1軍で活躍してしかるべき選手であった。それが、ここまで活躍することができず年俸も1000万を割っている。クビ寸前の立場の中必死にアピールを続けついにプロ入り二本目のホームランを放った。同世代のスーパースター山田哲人率いるヤクルト相手に。三ツ俣の必死の抵抗には、心打たれるものがある。