PELICAN FANCLUBを聴け
中日ドラゴンズについてばかり書いてきたこのブログだがここで一度別の話題を挟む。
皆さんPELICAN FANCLUBをご存じだろうか?
Wikiにはこう書いてある。
PELICAN FANCLUB(ペリカンファンクラブ)は、日本のスリーピースロックバンド。2012年に千葉で結成、2018年にメジャーデビュー。
まあその通りである、間違っていないのだがこの一文では彼らの魅力は伝わらない。
彼らの音楽性を語る上でのキーワードを3つ用意した。ということでまず一曲。
Amulet Song(2020)——キーワード「透明と轟音」
ギターは疾走感をもって轟くが荒々しさは感じない。確かな演奏力に支えられ洗練されている。そして圧倒的に透明なのだ。さわやかなバンドは多くある。青春や汗、恋といったキラキラしたものをたたえるような歌詞を軽やかなサウンドに載せるような曲を歌うバンドだ。しかしながらPELICAN FANCLUBの音楽は軽やかではない。むしろバンドサウンドには重厚感がある。歌詞は哲学的で難解。だが、他のどんなバンドより透明で、爽やかだ。エンドウアンリ(Vo)の力強く透き通るような声はまさにPELICAN FANCLUBのためにあるような声だ。
説明(2016)——キーワード「ノイズ」
本当にさっきの曲を歌っていたバンドと同じ?
PELICAN FANCLUBはDr.Stone、炎炎ノ消防隊といった少年漫画のアニメの主題歌を歌った。(三原色、ディザイア)しかし、そういったアニメをきっかけに彼らに出会った人が聞いたらびっくりするような曲である。吐き捨てるようなボーカルがノイジーなギターに載せられてサビ?では怒りが爆発したかのようなシャウトを響かせる。彼らの音楽性の幅広さには驚かされるばかりだ。しかしながら暑苦しい感じがないところに彼らの音楽は幅広くも、地続きであることが感じられる。彼らの曲は透明であるがそのサウンドは必ずしもクリーンではない。
ハイネ(2018)——キーワード「浮遊感」
気だるげなギター、繰り返されるリズム。だが不思議と眠くなるような感じはない。TwoDoorCinemaClubっぽいとどこかに書かれていたが確かに似ているかもしれない。
まるで宇宙を漂うかのような浮遊感を感じるとともに、サビで一気にふわっと浮き上がるような高揚を見せる。
最新曲「星座して二人」では目まぐるしく変わる曲調で宇宙から宇宙へとワープするような不思議な浮遊感を味わえる。
PELICAN FANCLUBは若手ロックバンドきっての実力派で、必ずブレイクすると私は考える。今、聞けば古参ぶれるかもしれない(ちょっと遅いが)。だから聞いてほしい、PELICAN FANCLUB。