折紙彗星

色々と書く

勝ちの価値(143試合目)

今日の試合は小笠原が規定到達さえすればいいと思っていた。たとえ中日が負け、そのせいで最下位が確定したとしても。今年の夢も希望もないドラゴンズを応援できたのは小笠原の台頭があったからというのは大きい。だからこそなんとしても規定打席に到達し、球史に名を残してほしかった。

小笠原は何よりも規定到達にこだわってきた。彼は先輩から言われたそうだ。規定に到達すれば世界が変わると。だからコンディション不良の体を押してまで背水の陣で試合に臨んだ。結果的に6回を無失点の快投を見せ無事、規定に到達、そしてチーム2位の8勝目をあげた。

これは小笠原にとって通過点でしかないだろう。今年初めて独り立ちしたのだからもう心配はいらない。来年からはタイトルだってなんだって狙える。

チームも難敵、阪神青柳を倒し、最下位だけは免れた。これでよかった。5位も4位も同じようなものでどちらもBクラス。ただ、最下位だけは記録に残ってしまうし引きずる。本当に良かった。

終盤はヤクルト横浜の試合を見ていた。中日が引き分け以上でヤクルトも勝利すればヤクルトの優勝が決まる。ヤクルトは中日より一足早く試合に勝利した。横浜の粋な計らいでハマスタのビジョンには甲子園の試合の模様が中継された。ヤクルトファンも選手も中日の守護神ライデル・マルティネスが阪神からアウトを取り、中日の勝利が近づくたびに手をたたいて喜んだ。

そして、最後、大山を打ち取ったところでグラウンドへ飛び出す選手。喜ぶファンたち。高々と宙に舞う高津監督。私は何かうれしさを感じた。阪神巨人の大本命2チームに勝ちヤクルトが優勝を収めた。ヤクルトが優勝するのならば本望だ。なにも文句ない。去年一昨年と最下位に甘んじたチームが栄光を掴んだのだ。

 

本当にこれが去年最下位のチームだろうか。これを見て中日球団は何も思わないのか。CSにほぼ10年も進出できていないのは恥ずべきことではないか?去年最下位のヤクルトが優勝できるなら中日にできないことはないだろう。ヤクルトのこの優勝が中日にとって価値あるものになってほしい。前年の順位なんて関係ないと、奮い立ってほしい。少なくとも私は、いや、多くの中日ファンは、ヤクルトの優勝に光を見たはずだ。