折紙彗星

色々と書く

大金星とはよばせない(中2-0ソ)

前年の日本シリーズは巨人がソフトバンクに手も足も出ずに4連敗。おととしからの連敗から続いて8連敗という結果になった。冗談めいて今年もソフトバンクが4タテするんじゃないのと言っていた野球ファンは多くいたが、まさか本当に4連勝するとは思っていなかったファンが大半だっただろう。そんな巨人を見て中日が出たほうが勝てていたなどと大島洋平が冗談を言ったのもあながち間違いじゃなかったのかもしれない。交流戦初戦は中日の完封勝ちだったのだから。

これは大金星か

パリーグ一位で前年度の圧倒的王者であるソフトバンクセリーグブービーの中日が倒した。これを大金星、歴史的勝利のように思う気持ちもわかる。だが冷静に考えてほしい、そのような考えはとても情けないことではないか?例えば相手がニューヨークヤンキースだとしたら大金星であるとは思う。しかしソフトバンクホークスはリーグこそ違えど同じドラフトのルールで選手を獲得し、外国人枠も支配化枠も数は一緒。おなじルールのもとで戦力を整えてきたのだ。そもそも圧倒的な戦力差があること自体おかしなことである。これから中日は優勝、日本一に向かって進んでゆくのだから巨人阪神は無論のこと、ソフトバンクだろうと楽天だろうと11球団どんな球団とも互角以上の争いをしていかなければならないのだ。そういった意味でこの一勝はただの一勝だ。もちろんとびきりうれしい一勝ではあるがこういう時こそ余裕を見せるべきだ。ソフトバンクと言えど中日と同じルールの元で戦っているチームなのだと。

球界の宝、柳

しかし、柳裕也の活躍ぶりにはほれぼれする。去年の微妙な成績が嘘のように各種数字はあらゆる面でセリーグ1位。それどころか、パ・リーグでもっとも強打のソフトバンク打線にも7回無失点のピッチングをするのだからもはや日本最強といってもよいのではないか。球速こそ並程度だが抜群のコントロール。多彩な変化球はキレも制球も一流。おまけにたまにクイックで投げてタイミングをずらしたりとテクニックも豊富。バントも上手で打撃もできる。引き出しの多さに驚くばかりだ。吉見大野と続いたエースの系譜。柳がいる限り途切れることはないと確信を持って言える。